雲上晴天 Part 3

IFRtsubasa_1

8月某日、伊丹空港でパイロット用のテキスト『翼の友』の著者である小嶋さんにお会いする機会がありました。

HPはこちら

以前私が翼の友のテキストをブログ内の「使える航空書籍」でご紹介してからメッセージを頂き、いつかお会いしたいなと思っていたのでやっと実現しました。
Part2からの続きです。

小嶋     そうだねー向上心か。あえてね、準備せずに飛び込んでみてもいいかも。けっこうすったもんだになるから。笑


管理人     
その場の対応力を試すんですか?


小嶋     
そうね、やっぱり凄い落ち着かなくなるので。本当に平穏無事なフライトが予想されるなら試してみてもいいかも。

それと、今日起こる最悪のことは何だろうって考えること。ダイバートはやっぱりあるから。
あとキャプテンにぶらさがらないことかな。もちろんキャプテンは尊重するんだけど自分が機長ならどうするかってのを常に考えておく。それと比較しないと向上しない。

なんであそこでこうしたですか?って聞かないと。「さすがです!」じゃあダメだよね笑。何であのアプローチを選択しなかったんですか。とかね。そのためには自分の考え方がないと。
キャプテンだって120%自信がある訳じゃないからその思考過程を最近は考えるかな。

◆理想のキャプテンとは◆

管理人     
やっぱり、あんなキャプテンになりたいな、みたいな人はいるんですか。

小嶋     人の使い方が上手い人。

FOの使い方が上手いんだよね。

※FOとはfirst officer=副操縦士のこと。

突き詰めると人間力。言い換えると懐の広さかな。何をやってもとりあえず受け入れるだけの度量がこの人にはある、と感じさせてくれる人は何人かいますね。
そういう人は泳がしてくれる。逆に「いま泳がせてくれてるな」と思えたら一つ自分の中での成長ですね。

管理人     私も訓練でよく「自分で判断しろよ、PICなんだから。」と言われながら色んなことを試してきましたが、なかなかやっぱり何かあると最終的にはキャプテンの判断を待っている自分がいます。


小嶋     
本当に何か想定外の事があるとそうで、僕もある程度予想してフライトには臨むんだけど完全にずれると焦りすね。

こないだも関空にダイバートするか、セントレアにダイバートするか、会社の方針では関空の予定になってたんですが、急遽セントラルになった時があってね。

とても忙しくなったんですけどそこでキャプテンは一緒にハーリアップしないんですよ。

管理人     判断に加えてそういう態度も大事ですよね。


小嶋
     こないだ某空港直上でcancel IFRして遅延を回復しようと思った時に、前回と同じようなシチュエーションだったんでキャプテンに「空港が見えたらcancelして降ろしますか?」と聞いたんです。すると「いや、やめとこう。普通に計器進入するよ。」って言われて。雲には確かに切れ間があって前と同じで空港も見えるのに、と思ったら実は付近にモーターグライダーがいて、もちろんその情報は無かったんですがそういう嗅覚みたいなのがありますね。

じゃあどういう状況だったらcancelしてたんですか、と聞くと「クラウドベースに出れて空港がはっきり見えていたら。」と言っていたんです。
すごい遅れてたんですよ。アプローチ経路も見えていたので雲の切れ間から降りて行ってたらモーターグライダーとかぶってこちらがGo aroundだったかもしれない。
◆難しい空港◆

管理人     難しい空港ってどこですか。

小嶋     拓けていて周りがよく見えて訓練機が飛んでいる空港ですね。一見入れそうで実は訓練機がいたりするので難しいですよ。
あとレディオ空港。僕らが持っているのは定期便のスケジュールだけだから。

ACCで聴いてるとNOTAM NOT REPORTEDって言われていてもレーダーのない田舎の空港は近づいてからVFRトラフィックが複数機いる、ってことがよくあります。

管理人     拓けてるといえばブログにも書いたんですがリファレンスprocedureってありますか?


小嶋     
ありますよ。あれには設定のルールがあって、アバウトなルールなんだけどね、

・SIDでclimb gradientが設定されていていること

・山に囲まれていること

山形とかかな。意外に花巻は無かったりする。

◆◆

小嶋      自分の中で色々判断しないといけない時に、いろいろ同時に考えてると「あれをするのを忘れてた」みたいな場面があると思うんだけど、それを思い出すメソッドを持ってて、そういうの好きですか?笑


管理人
     思い出すためのトリガー、好きですね笑。
Part4へ続く

広告

About KC
Pilot訓練生5年目。事業用操縦士・多発限定・計器飛行証明取得。

One Response to 雲上晴天 Part 3

  1. ピンバック: 雲上晴天Part 4 | Flyingfast

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。