4スタンス理論と操縦桿の握り方

同期に打ちっぱなしに誘われてゴルフを始めました。
千葉は安くて良いですね。
行ったのは時間制の打ちっぱなし。
自己流こそ最も遠回りになることは明白で、ただ闇雲に振っても目標とする形が無ければ時間が勿体無いと考え、ゴルフレッスンを受けました。
そこで教えていただいたプロの先生がとても良い教え方をして下さり、自分も教官など何かを教える側になった時は真似してみようと思った話があるので書きたいと思います。
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まずはクラブの握り方。
の、前に
「クラブを中指、薬指間、小指だけで握ってみ」ということで適当に握るとプロは反対の端ををねじりました。こっちはそれに耐える。
次に「親指、人差し指、中指だけで握ってみ」とのことなのでそうすると、さっきとは違い全然力が入りませんでした。
「あー君はAタイプね」とのこと。
「宮里藍とかタイガーウッズと同じタイプ」
何のことかと思いましたがこれは『4スタンス理論』というにおける分類をチェックしていることを後で知りました。
◆◆
その後iPhoneでスイングを撮ったりしながらレッスンをして行きましたが頭の中は4スタンス理論という言葉で一杯でした。
先生が言うには、
「人によって身体の使い方は違う。握り方や背筋の使い方、立ち方によってパフォーマンスを発揮出来るかは変わってくる。
私はガニ股で猫背だがBタイプの人はその方がパフォーマンスを出しやすい。背筋を正さなくなってからスコアが大きく伸びた。
人に自分のやり方を押し付けるインストラクターは多いが、4スタンス理論に基づくなら4つの分類に分けた時、生徒がどのタイプの人なのかを判断してその人に合ったやり方を教えるのがベスト。」
という話がずっと頭の中を駆け巡っていたからです。
きっと操縦する時の話にも適用できると。
レッスンが終わって即行で「4スタンス理論」買いました。
4st
◆◆
4スタンス理論とは
人間は生まれながらにして身体の使い方が4種類のスタンスに分けられる。
その分類ごとに適した身体の使い方があり、スポーツはもちろん指揮者などの芸術分野でも応用され、パフォーマンスの向上に貢献してる。
軸を運動方向に置くイチローのようなAタイプ、軸を運動方向にと逆にとる松井秀喜のようなBタイプに大きくわけられ、それぞれさらに1と2のタイプに分けられます。
A1, A2, B1, B2の4スタンスです。
そのスタンス毎に身体の動かし方があるのでそれに沿って動かして行きましょう。
という理論。
さらに詳しくは前述の本をご参照下さい。
自分のスタンスが分かるとスポーツだけでなく普段の生活にも使えそうです。
◆◆
ここからが本題で、ゴルフ中に
「操縦の仕方、教え方にも応用がきく?」
と思ったのは小型機での訓練時の経験を思い出したからです。
人によって表現はちがいますが、よく教官から
『操縦桿は薬指小指で軽く握って上3本は卵を掴むように柔らかく握るイメージ。』
『背筋はまっすぐ。アイポイントを変えないため。』
と、教えてもらいました。
本を参照するとAタイプ、特にA2タイプの人にはいいかもしれませんがBタイプの人にとってはちょっと苦痛そうです。
これらのアトバイスはあくまで「いい操縦」をするための手段の1つしかありません。
「ゴルフでも左側に壁を作って」とかいうのと同じでそれが目的ではありません。
◆◆
ではそれぞれのアドバイスの意味を考えてみます。
まず、操縦桿を柔らかく握る。
(正確には操縦桿→操縦輪ですが一般的には操縦桿のため以下操縦桿と書いています。)
これは舵圧を感じるためです。
小型機は3舵に当たる風圧を、操縦桿からダイレクトに感じることが出来ます。
失速寸前の揚力が一気に無くなっていく感覚や、巡航中のちょっとした上昇気流も舵感に反映されます。
以前B747,B735のフルフライトシミュレータをやったことがありますが大型機でも舵圧のフィードバックはありました。
ただし、舵圧を感じるためには操縦桿を握りしめていないことが条件です。
試しに誰かに腕を立ててもらい手首を強く握りしめてみましょう。立ててる腕を前後に動かしてもらうと、どっちに動かしてるのか分かりにくいはずです。
次に柔らかく握ってみましょう。
びっくりするぐらい小さな動きも分かります。
着陸の時などは特にこの感覚は重要です。
◆◆
同期で、いま思えば明らかB1タイプの人がいました。
そして上3本指に力が入りすぎ、小指側で握ること、と操縦桿の握り方で注意されていました。
しかし彼の操縦の技量は200時間少々のフライトタイムしかない私から見ても高かったです。
薬指と小指がほんの少し離れていても触れる程度に柔らかく握っている限り、操縦桿からの舵圧のフィードバックは分かるのでパフォーマンスは変わらないように思いました。
これは持論ですが操縦桿の握り方は極端に変でなければ力の入っている指は人差し指側か小指側かはどっちでもいいのではないでしょうか。
4スタンス理論p.53にある様に、人にとっては1番力が発揮できる=心地いい握り方があります。
コップの持ち方一つにしても人差し指側で握っている人(1タイプ)と薬指で握っている人(2タイプ)がいます。
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アイポイントの重要性。
目の高さはRWYの形を見る上でとても重要です。だから目の位置をアイポイントの高さに合わせるのは大切な作業です。ヘッドアップディスプレイだと特にアイポイントが変わると使えません。
ずっと猫背の人も、その姿勢で高ささえ合わせれば一応目的は達成されます。B1タイプの同期は、背筋!と注意されていましたがそれはパフォーマンスを最大限発揮する彼のフォームだったのかもしれません。
海外の訓練所では操縦する姿勢をどう指導してるのか聞いてみたいなと思いました。
four stance theoryで調べても、めぼしい記事がなかなかないので理論自体は海外ではマイナーなのかもしれません。
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この日を通じて思ったのは、自分が他人に教えるときは自分にとって正しいことではなく相手にとって正しいことが重要です。
業界の常識的に正しいと「思う」ことを教えるのではなく、正しいと「自分で考える」事を教えないといけないという事でした。
例えば、どう意識しても背筋が伸びない訓練生がいても頭ごなしに姿勢を正すのではなく、一般的な「良い姿勢」がなぜ良いのかまで考えて言わないといけないと思ったからです。
少し屁理屈かもしれませんが有り体に言ってしまえばアイポイントを一定にするには無理に背筋を伸ばし続けるよりも良い方法はいっぱいあるはずです。
いつかは教官になってみたいと思っている自分にとっては大きな収穫のあったゴルフレッスンでした。
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About KC
Pilot訓練生5年目。事業用操縦士・多発限定・計器飛行証明取得。

One Response to 4スタンス理論と操縦桿の握り方

  1. ピンバック: 雲上晴天Part 4 | Flyingfast

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