ILSとカットアングル

ILSに乗るとき、大抵はアプローチゲートの関係もあり5マイル以遠で会合していきます。
では、実際どれくらいの幅のリードを取っていけばいいのでしょう。
今回は30°カット、45°カットの場合で考えていきたいと思います。また、RWY長は3000mとします。

まず、必要なデータは
1.RWY長→AIP。
2.ローカライザーの設置位置。→AIPもしくはグーグルアース。
3.計器飛行する航空機のローカライザーのフルスケールのドット数。→アビオニクスのマニュアルに書いてあります。

上記が揃えばローカライザーのビーム幅がわかります。

◆◆
例えば3000m滑走路を考えると、
ローカラーザーは進入側の反対側300mのところに設置されています。
ローカライザーのビーム幅は滑走路進入端で700ft(210m)となっています。
i320 (http://www.so-net.ne.jp/ より)

3000mの滑走路の場合アークタンジェントで計算するとビームの肩幅の角度は約1.85°になります。(tanθ=105m/3300m)
※長い滑走路程ビーム幅が狭くなるのでセンシティブな操縦が求められてくると言われいます。

◆◆
ローカライザーに会合するのは5NM以遠ですので
6NMから10NMまで1NM毎にその地点の片幅を表にすると以下のようになります。

3500m RWY

ここから重要なのが、オーバーシュートせずに乗れるのか。ということです。

言い換えると、ローカライザーが動いてからバンクを入れ始めて間に合うのかということです。
結論から言うと、速度にもよりますが近いと間に合いません。

ある速度(例えば120kt)に対して旋回ごとにどれだけ移動していくのか旋回1°毎に積分(?)して計算するのは難しいので
私は一律、ローカライザーに対して30°カットは0.3、45°カットは0.5をかけた値(自己流の値です)をローカライザー方向の速度と仮定して考えました。
標準旋回で30°、45°変針するには何秒か、ということから考えて以下の表にしました。
DMEの値に対してローカライザー何ドットから旋回を開始すればいいかを表しています。
ドット

この表の見方ですが、10NM地点で30°カットで乗ろうと思ったら(フルスケール2ドットの内)1ドットから旋回を開始すれば乗れるということを示しています。

※ただし無風。

黄色い部分の値は覚えておいて、その日の風を考えて旋回を遅めたり早めたりします。(これでピタッと乗れた時の爽快感は素晴らしいです。)

また、オレンジ色の部分ですが45°カットを7NM地点以内からしようと思うとローカライザーが動き出す前から旋回を開始しなくてはならないのでかなり難易度が上がります。というか成立させるのはよっぽどの向かい風でない限り難しいです。ですので基本的には30°カットがいいかと思います。

一方、例えば5.5NM地点で会合しそうで、そうなるとFAFが近すぎてカットアングルを大きくしないといけない場面もあると思います。そんな時も焦らずこの表を思い浮かべてギリギリまで引きつけてから30°カットアングルにした方が無難です。実際そうなってしまった場面がありました。そしてFAFを過ぎてしまったらCNL IFR以外に下す方法はないので悪天時はしっかりミストアプローチプロシージャーに従ってください。

◆◆

あくまでこの表は参考値として自分の値をその都度考えてリバイスしていくことが綺麗なローカライザーキャプチャーにつながると思いますので研究してみて下さい。

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About KC
Pilot訓練生5年目。事業用操縦士・多発限定・計器飛行証明取得。

2 Responses to ILSとカットアングル

  1. orange says:

    KCさん、ILSとカットアングルについて分かりやすく解説して下さり有難うございます。

    私も、以前から何ドットでどれくらいのカットアングルがベストなのか悩んでいたところなので、とても勉強になります。

    教えていただきたいところがあるので、返答をお願いいたします。
    ・HSIなどはフルスケールで2ドットで2.5°。
    VORでは5ドットで10°。
    で大丈夫でしょうか。

    ・DMEの値に対してローカライザー何ドットから旋回を開始すればいいかを表しています。
    ―詳しい計算方法を知りたいので、計算方法をを教えてください。

    En Route とTerminal では1 dot でどれくらいのずれがあるのか、影響があるのか気になってしまいます。

    お忙しいところ、よろしくお願いいたします。

    JALのホームページに台風時の運航について記載されていたので、お時間があるときに見てみて下さい。

    http://tabi.jal.co.jp/tabicolumn/2014/10/post-675.html

    http://tabi.jal.co.jp/tabicolumn/2014/10/2-1.html

  2. KC says:

    コメントありがとうございます。

    ・HSIのフルスケールの角度は滑走路の長さによって異なるので少なくとも2500m,3000m,3500mの滑走路のビーム幅角度はどうなっているか知っておく必要があります。

    ・計算式は当時メモした紙をなくしてしまったので結果だけ載っているカードしか今は無いので詳しい計算式をお伝えできません。すいません。

    ただ、考慮すべき点はただ一つ、
    「30° or 45°のカットアングルで30°,45°旋回すのに必用な旋回半径がILSのフルスケールの中に入っているか。」
    というだけです。入っているならローカライザーが動き出してから旋回しても間に合いますしそうでなければ間に合いません。

    また良い方法があれば是非シェアしていただければと思います。
    私ももっと簡単に求まるものがあればシェアしたいと思います。本文の表は120kt計算なのでorangeさんのアプローチスピードの割合分だけドット数を増減させて頂けば使えなくはないと思います。ただ、個々のバンクの入れ方によるところが大きいのでオリジナルの表を作成するのが最も良い方法だと思います。いよいよ試験かと思われます。頑張って下さいね。

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