Approachと降下計画 ENR~IF

フライトで最も重要なフェーズの一つである降下計画。
CRMで習った通り、Errorの40%はここで起きるので注意深く、綿密に計画しておくことが大切です。
実際、訓練でまず失敗するならここです。それが糧になるので頑張っていきましょう。

ただ、問題は降下計画のやり方について殆どどこにも載っていないことです。それは当然で、風などの気象条件や他機の状況などで変わってくるからです。
エアラインにはもしかしたらマニュアル的なものがあるのかもしれませんが書籍としては計器飛行演習くらいしか見たことがないです。

◆◆
計器飛行演習のP.130を参照すると
ここでは計器進入の飛行方法として次の5例を示して説明します。なお、これらは単一の方法で実施するものではなく、2つ又は3つの方法を組み合わせると共に各アプローチに最も適した方法を使用しなければなりません

とあるように、

典型例を知ってアプローチに合わせて自分で考えるという作業が必至となります。

 

◆◆
5つの典型例

1.基礎旋回(ベースターン)方式

2.ベースターンカット法

3.最大降下率による降下法又はステップダウン法

4.降下率一定法

5.降下角一定法

◆◆
以上の5パターンがあります。このブログで順次、私なりの計画の仕方を書いていきます。
今回は1.の基礎旋回がある場合についてです。

1.基礎旋回方式
まず、計器進入に際して高速計器進入方式と低速計器進入方式があることを知っておく必要があります。
IAF以降巡航速度で降下するものを高速計器進入方式
IAF以降1.4~1.5Vsの速度で飛行するもの(個人的にはフラップとギアが操作できる速度以下だと考えています。)を低速計器進入方式

と言います。
基礎旋回を行うアプローチにおいてはほぼ間違いなくIF(VORなどの局直上)からは低速計器進入方式です。
なぜなら、追い風などで高度を処理しきれないときに小型の訓練機ではスポイラーが無いのでGearとFlapを使い、降下率を大きくして対応することができるからです。それをVfe以上の巡航速度で入っていってしまうといわゆる「つんのめる」状態になります。

ですから、局に到着するときに何ktになっていないといけないのかはまず考えておく必要があります。
また、アプローチによって処理できる高度も違ってくるので高くとも何ft以下にいなくてはならないのかも予め計算しておく必要があります。

◆◆
基礎旋回があるアプローチを行う場合
①局直上で何ktになっているのか
②局直上で何ftになっているのか
◆◆

ここで、参考に私の目安としては局から7DMEの所で所望の高度になっているようにエンルートの降下を計画していました。
なぜ7DMEかと言うとDMEの斜距離の分を1.5NM、減速に3NM(1分)、APCHブリーフィングやチェックリストが追い付かなかった時のための余裕をもって合計7DMEを目安に降下していました。
もちろんその時々、場合によって効率を考えてどこまで巡航速度でいるかは変えていましたが一つ基準があるとどれくらい余裕が生まれるか予想できるので慌てることがありません。

使用されている航空機の性能によっていろいろ試してみて下さい。

 
計器飛行演習
keikihikoen

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About KC
Pilot訓練生5年目。事業用操縦士・多発限定・計器飛行証明取得。

2 Responses to Approachと降下計画 ENR~IF

  1. orange says:

    KCさん、こんばんは。
    Approachと降下計画 ENR~IFは、勉強していて色々と知りたいと思っていた一つなので、とても勉強になります。

    今回の内容で教えて頂きたいところがあります。以下にまとめてみましたので返答をお願いいたします。

    ・>IAF以降1.4~1.5Vsの速度で飛行するもの(個人的にはフラップとギアが操作できる速度以下だと考えています。)の意味は、操作できる速度×1.4~1.5倍という意味でしょうか?

    7DMEの所で所望の高度になっているようにエンルートの降下を計画について質問。

    ・DMEの斜距離の分を1.5NMの意味を分かりやすく教えて下さい。

    ・減速に3NM(1分)というのは巡航速度から降下速度になるまでということでしょうか?

    ・アプローチの種類によって処理できる高度がどのくらい違うのか教えて下さい。

    ・局直上で高くとも何ft以下にいなくてはならないのかも予め計算する方法を教えて下さい。

    ・速度を減速するときにかかく距離と時間の求め方も教えて下さい。

    画像ソフトについて良さそうなものがありましたのでご紹介します。

    Adobeの「after Effect」というCGソフトです。
    有料になってしまうのですが、このソフトを使うと、エンルートチャートやアプローチチャートに書かれたコースを飛行機が動きながら飛行する動画を残すことができます。

    You tubeにあるafter Effectを使った動画のサイトです。

    after Effectの使い方が載っている本です。
    http://www.amazon.co.jp/gp/product/4862670687/ref=pd_lpo_sbs_dp_ss_1?pf_rd_p=466449256&pf_rd_s=lpo-top-stripe&pf_rd_t=201&pf_rd_i=4798112992&pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_r=1JQ607V65A3SB28WGDJ1

    よかったら見てみて下さい。

    • KC says:

      orangeさん
      ご質問ありがとうございます。
      ・>IAF以降1.4~1.5Vsの速度で飛行するもの(個人的にはフラップとギアが操作できる速度以下だと考えています。)の意味は、操作できる速度×1.4~1.5倍という意味でしょうか?
      →分かりにくい書き方ですいません。「フラップとギアが操作できる速度以下」です。その速度がVsの1.5倍だったりします。ちなみにフラップとギアが操作できる速度マイナス10kt程度に減速しておくと速度超過することがないので参考にしてください。

      >7DMEの所で所望の高度になっているようにエンルートの降下を計画について質問。

      ・DMEの斜距離の分を1.5NMの意味を分かりやすく教えて下さい。
      →MEAで来てると大体10000ftぐらいなのでそれを斜距離に換算した時が1.5NMくらいです。

      ・減速に3NM(1分)というのは巡航速度から降下速度になるまでということでしょうか?
      →はい。おっしゃる通りです。

      ・アプローチの種類によって処理できる高度がどのくらい違うのか教えて下さい。
      ・局直上で高くとも何ft以下にいなくてはならないのかも予め計算する方法を教えて下さい。
      →これについては次のIF~BASE TURNで書こうと計画しています。飛行機の降下率の最大値は運航規程で決まっていると思います。また、turn initiationのDMEとcomplete base turn高度がAIPで決まっているので無風で計算すると処理できる高度はアプローチごとに機械的に決まってきます。それで概算で計算します。

      ・速度を減速するときにかかる距離と時間の求め方も教えて下さい。
      →愚直にデータを取ります。飛行規程にも載ってませんので。他の訓練をしてる人にも頼んで取るといいと思います。
      例えば「170ktから140ktまで減速するのに何秒かかった?」
      付帯条件はMAP12inHg, prop2300rpm。(セスナなどでしたら回転数を指定)

      というのを指定しておけば大体平均値が出ます。気温によっても少し変わりますが。
      私の乗っていたBE58の場合、
      付帯条件がMAP15inHg, prop2300rpmで170ktから140ktまで約1分です。MAP12inにすれば45秒です。
      これとその時のGSから考えて所望の速度に達するまでの進む距離が暗算できればどこから減速すればいいか(遅くともどこまでに減速開始しなくてはならないのか)が分かります。

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