ILS進入中にGS停波どうする?

ILS進入中にLOC,GS(Glide Slope)が停波したらどうしますか?それぞれ答えて。
という口述問題はよく聞かれてます。
・LOC停波時は翼の友AP-71の通り、LOCのバックアップまで10秒間トラッキングHDGを維持して復旧しなければMissed APCHです。10秒間どれだけ降下するのかというとアプローチスピードにもよります。今の私の訓練機のアプローチスピードが120ktですので背風も考慮してGround Speed140kt、3°のパスで進入していると仮定したら10秒間で約120ft降下します。ILSの進入では対地500ftではstabilizeしていることが求められますのでそれに120ftを足して620ft以下でのNAVフラッグに対してはMissed APCHを行った方がいいと思われます。

◆◆
最近思ったのがGSの停波が厄介だということです。
・GS停波はLOC APCHが存在することからもGSに併設されているDMEとは独立して停波することが考えられます。
そこから考えられるのは2通りで

①GS、DME両方停波
この場合ILS APCH, LOC APCH両方成り立ちませんのでバックアップ時間6秒間待っても無理なら即Missed APCHだと思います。
対地高度で言うと上と同じ条件で6秒で約70ft降下するので570ft以下でこの場合はMissed APCHと考えます。
(※DMEのバックアップ10秒以内という規定もILSのDME”T-DME”は6秒でバックアップすると考えて。)

②GSのみ停波、DMEは作動している。
ILSのアプローチで1000ft地点でNAVフラッグが消えているのは確認しているはずなのでこの事象が起こるとすれば対地1000ft~500ft間と考えられます。ふと疑問に思ったのはそんなところででも計器進入方式を指定しないAPCHのクリアランスをもらっている場合ならばAIMj 634bの通りLOC APCHに変更して進入を続けられるか?ということです。

考慮したいのは3点
1.上と同様、対地500ftまでにはバックアップは作動完了。
2.MDH、VDP、MAPtの再確認もしたい。その時間を考慮する。
3.進入方式を変えたことを通報する時間も考慮する。”Cleared for APCH”でクリアランスをもらっていると仮定。「計器進入方式を通報することが望ましい。(AIMj 655)」(←アプローチクリアランスを発出する機関に言うのが望ましいので実際この場合にあてはまるかはグレー。)

今の訓練機のアプローチスピードで6秒間で降下するのは70ft、それで回復しない場合はさらに15秒以内にMDH、VDP、MAPtも確認するとすればさらに175ft降下、通報のATCに15秒で175ft降下、トータル約450ft降下するのでできれば対地950ftまでには判断したいところです。
つまり、対地950ft以下でNAVフラッグが出てしまったら進入を継続しないほうがいいと思います。ほぼ余裕はないです。

CRM的にも低高度でPM,PFがAPCHチャートを見直してるのも危険ですし、APCHクリアランスのところもグレーゾーンなので緊急事態でもない限りはMissed APCHするのが賢明だと思います。

大型機だとさらに降下率も大きいのでなおさらですね。

カンタス航空のいう所の”Later is better than never” = “遅れた方が帰らないよりまし” の精神で何かあったらMissed APCHです。

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About KC
Pilot訓練生5年目。事業用操縦士・多発限定・計器飛行証明取得。

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