離陸後400ftに上昇するまでは旋回しないのはなぜ?

タイトルは訓練生の先輩から昨日聞かれた質問です。
訓練が始まってから約1年半、400ftに上昇するまではトリム以外触ったらダメだ、とずっと教えられてきましたが今まで「なぜ?」と考える間もなく訓練に邁進してきました。

教官に言われるがまま素直にやってきたと言えば聞こえはいいですがマニュアルの行間を読む作業を怠っていたとも言えると思います。

こういうのは外国のサイトが早いので
The Professional Pilots Rumour Network
http://www.pprune.org/
というサイトで調べてみました。Yahoo知恵袋のパイロット版といいますか、さすが航空先進国だなと思います。パイロットの数が多いですから意見交換が活発です。(peachの機長が足りないという話もfar east板に載っていたりとup to dateなサイトです。)
日本でもCFIJapanさんの掲示板が訓練生向けにあります。 http://www.cfijapan.com/BBS/index.htm
私もよく見ているので是非参考にされてください。

◆◆
色々な単語で検索していたら以下の記事がありました。ライン機の話ですね。ただ私たちが目指しているのはライン機の運航ですし、400ftから旋回・加速に移るのは共通しているので手がかりがありそうだなと思い読み進めました。

「Why the acceleration height is minimum 400 ft, not lower?」
http://www.pprune.org/archive/index.php/t-375138.html

KWさんの返信で
”AIM Chapter 5 Section 2
Obstacle clearance is based upon an aircraft climbing at least 200 ft/nm crossing the end of the runway by at least 35ft agl, then climbing to 400ft above the airport elevation before turning unless otherwise specified in the departure procedure. FAA Part 25

At V2 with 1 engine out, you are guaranteed 2.4% gross, 1.6% net climb gradient. 400ft is the start of the third segment of the climb profile certification.
Cheers”
とあります。

日本のAIMしか今手元にないのでどうもアメリカの方では書いてありそうな感じですね。
third segment”という単語が他の返信でも多くあったのでこれかなと思い調べました。

◆◆
third segment
上昇率が正を指示した後,着陸装置を引き上げ,速度V2を保って(注:全エンジン作動の状態であれば速度はV2+10~15ktに達している)上昇を続け,ジェット機では離陸面上400ft(120m)の高度に達するが,機が浮揚してから着陸装置を引き上げるまでの間を第1段階(ファースト・セグメント)といい,その後上記の400ftの高度に達するまでの間を第2段階(セカンド・セグメント)という。
 高度400ftに達してから短時間の水平飛行に移り,所定の速度に加速した後フラップを引き上げ始め,さらに上昇する。フラップを完全に引き上げ,規定の高度1,500ft(450m)に達して所定の上昇性能が得られると離陸の最終段階(ファイナル・セグメント)が終了し,機は定常上昇に移る。
(航空用語辞典)

恐らくライン機でのsecond segmentの終わりの設定基準がわかればそれが根拠だと推測される、というところまでわかりました。

◆◆
もう一度読んでいくと
The 400 foot idea seems to have been introduced in SR 422, which was the 1957 change to certification in anticipation of turbine powered transports. I don’t see it referred to in CAR 4b as it was in 1953.

As far as I remember, 400ft AGL is because 300 feet of obstacle clearance (The same that circling approaches). Because you can’t think no obstacle exist (a house for example) 300ft + Obstacle (not high because of runway heading) rounded 100ft above will give you 400 ft. That is the minimum height to perform action safely in the very close vicinity of your airport.
If you need to accelerate because of engine failure, your accelerate height can be circling approaches minimum if VMC or HSD if IMC.
また、
I guess 400′ comes from those being the minimum OCH in the aerodrome area within a radius of X miles.
Don’t have a copy of ICAO Doc.8168 right at hand, could anyone check that out?
という返信もありました。

FAAの飛行方式設定基準みたいなのがあればいいんですが結局今のところ分かったのは以下のことです。

 

◇わかったこと◇
・いま訓練で400ftから旋回するのはライン機の運航でsecond segmentまではまず上昇を続けることに由来すると考えられる。
・なぜ400ftなのか

いくつか考えられますが、

1.ICAOで定めるOCHのエリアが300ftのようだからバッファをとって400ft
2.サークリングのエリアが300ftだから(?)←日本だとCAT Dの飛行機は550ftなので違うかもしれません。。
3.そういう慣例だから。(エアバスのオペレーションマニュアルにもそう書いてあるから!という方もいらっしゃいました。)

というところまでわかりました。しかし、なぜセカンドセグメントのミニマムが400ftになっているかという根拠は手持ちの資料では見つからなかったので今後探して追記できたらと思います。

長文でしたが最後までお読みいただきありがとうございました。

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About KC
Pilot訓練生5年目。事業用操縦士・多発限定・計器飛行証明取得。

One Response to 離陸後400ftに上昇するまでは旋回しないのはなぜ?

  1. ピンバック: 追記:離陸後400ftに上昇するまでは旋回しないのはなぜ? | Flyingfast

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