簡潔で明確な指示を与えてくれる人を探す
2014年3月25日 コメントをどうぞ
Daniel CoyleのThe Little Book of Talent: 52 Tips for Improving Your Skillsの翻訳版である
【才能を伸ばすシンプルな本】
を読みました。こういう優れた本が母国語で読めるなんて日本は改めていい国だなと思いながら読んでました。
パイロットに限らず使えるいいフレーズがあったので紹介いたします。
『簡潔で明確な指示を与えてくれる人を探す』
素晴らしい教師、コーチ、メンターの大半はくどくど説明しない。
教えることは雄弁さを競うコンテストではなく相手とのつながりをつくり、役立つ情報を提供する作業であるということだ。
確かに、いい教官ほど簡潔に教えてくれ、かつ的を射ていると感じます。
昔聞いた話ですが
「100の技術を教えてくれる教官よりも3つのしてはならないことを教えてくれる教官が最も優秀だった」
という戦時中の戦闘機乗りの話があったのを思い出しました。
◆◆
今月、私のフライトノートにデカデカと書いていることが1つあって
「パイロットは4C」
というのがあります。
いつも簡潔に教えてくれる教官の言葉です。
• C’Kリスト
• Configuration(指示した形態になっているか)
• Clear(RWY上の障害物や他機)
• Clearance(管制許可)
の4Cです。
これさえ守っていれば危険にはならないという言葉。これをFinalではいつも唱えるようにしています。
一生使えるありがたい言葉だと思いました。
◆◆
この本を読んで、逆に自分が後輩に教える時に、雄弁コンテストにならないようにしないとな、とも思いました。
シンプルに伝えるには物事をそこまで突き詰めてエッセンスを絞り出さなければなりません。
自分の頭で訓練実施要領の行間まで考えて初めてできることだと思います。
沢山資料を持っている先輩よりも、使える資料だけ「これだけやってれば大丈夫だから」と言って渡せる先輩になりたいな、と思わせてくれた1冊でした。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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