飛行中と航行中?航空法の微妙なニュアンス。

飛行中と航行中は何が違うのか?

「飛行中」=「離陸~着陸」

「航行中」=「ランプアウト~ランプイン」

と定義されています。
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フライトをしていると航空日誌をつけるので知ってる人も多いと思いますが、これがすごく微妙です。

航空法75条といえば「機長は航行中に急迫した危難が生じた場合は必要な手段を尽くさなければならない。」という訓練生なら誰しもが知っている法律です。

が、ランプアウトする前に何か起きたら何もしなくてよいのでしょうか?

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◆実際、航空機のハイジャック防止の条約に関しては以下のようなものがありますが表現が航空法とは異なってます。

1963年
【東京条約】
○ 裁判権を航空機の登録国であるとする
○ 「飛行中」の航空機内で行われた犯罪その他のある種の行為に関する条約

1970年
【ヘーグ条約】
○ ハイジャックを犯罪と認定
○ 「飛行中」の航空機の不法な奪取の防止に関する条約

1971年
【モントリオール条約】
○ 航空施設の破壊や業務妨害、暴力も厳罰
○ 「飛行中」の民間航空の安全に対する不法な行為の防止

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解釈次第ではゲートを離れて離陸前に何か起きても責任の所在は不明ですね。ハイジャックなんて離陸前に起きそうなものです。

機長の権限が使えるのは扉が閉まってから開くまでなのでやはりそこまでカバーされるのは妥当だと考えられます。

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◆航空法は以下の歴史でできました。

1944年
【国際民間航空条約】
・主権、などを定める。
※日本の航空法はこの条約が元になっている。

ちなみにその年【ICAO 設立】
=国際民間機関
現在の締約国数は 190 カ国。(2008年)

※パスポートもICAO基準で作られている。(蛇足!)

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◆つまり、言語も時期も違うものをごっちゃにしてできたのが航空法なんですね。

日本は解釈憲法だと言われていますが実運行では定義的に整合性はとれなくても

法の解釈次第でその適応範囲を考え行動すべきです。ペーパーテストでは不要の知識ですが。

 

ちなみに航空法は初めはこの本がおすすめです。

私も2年前に買ったのですが今では廃盤になってしまっているので再入荷があればいいですね。MPLなどは含まれていないので新しいものが出版されればベストです。

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About KC
Pilot訓練生5年目。事業用操縦士・多発限定・計器飛行証明取得。

One Response to 飛行中と航行中?航空法の微妙なニュアンス。

  1. ピンバック: 英語の勉強方法 | Flyingfast

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