ILSのCATEGORY

RWY

 

精密進入の一つにILSがある。

訓練生ならILSについて座学のかなり初期に習うので「CAT I」や「CAT IIIb」という言葉を何となくは知っていると思われる。

しかし、計器飛行証明の勉強を初めてから改めて見始めるとかなり奥が深い。

ILSにはCAT(カテゴリー)がある。I~IIIcまであって番号が上がるほど、アルファベットが後になるほど精密進入となる。基準は以下の表の通り。

カテゴリー 決心高 (DH) 滑走路視距離 (RVR)
CAT I 200ft以上 550m  以上または視程800m以上
CAT II 100ft以上200ft未満 350m  以上
CAT IIIA 100ft未満または設定な 200m  以上
CAT IIIB 50ft未満または設定なし 50m  以上、200m  未満
CAT IIIC

参考:JAL航空実用辞典

DH:電波高度計による対地高度。CAT II以上はDHのみで行われる。

RVR:滑走路視距離。また後日詳しく書きたい。

座学時代はこの表を馬鹿の一つ覚えでやってしまっていた。VFRだったからというのはそろそろ事業用操縦士として通用しない。

改めて。

[CAT I とCAT IIの違い]

CAT II以上のカテゴリーの進入方式は航空法施行規則191条の2第一項にもあるように

特別な方式による航行に指定されている。そこがCAT Iと違う。

また、CAT IのようにDA(気圧高度計による決心高度)が使えない。より精密なのだから当然だろう。

CAT IIの気象状態になるとSSP体制という体制が整わなければCAT II進入はできない。

SSP体制では航空保安無線施設、航空保安灯火施設、CAT II用のRVR、ILS制限区域内の車両の排除の要件がある。

これを整えるまでは進入できない。

これは推測だが、なぜSSP体制かと言うとCAT IIからはオートランディングのみだからと考えられる。CAT II以上では手動切り替えをしない。オートランディングかGo aroundのみだ。

ETOPSのように空港のレスキューカテゴリがなぜ指定されていないのかが疑問だが。

決心高は対地100ftまではを下げれる。対地100ftで灯火装置等を視認できなければGo aroundとなる。

[CAT II とCAT IIIaの違い]

CAT IIIからはRVRの基準はあるもののDHの設定はしなくてよいのでRWYを視認できずとも着陸できる。

オートランディング装置はフェールパッシブ着陸装置と呼ばれる。

「カテゴリーIII航行の許可基準及び審査要領」によると

100ft未満からの進入復行を開始する確立が1/1万で、いかなる高さからも安全に着陸もしくは復行する能力を有する。等がある。

[CAT IIIa とCAT IIIbの違い]

CAT IIIの中でもa~cの違いはあるがRVRとDHの違いがあるのみ。かと思っていたら少し違っていて

ここで重要なのは着陸に使う装置がCAT IIIaと違うということ。

フェールオペレーショナル着陸装置というものを用いて行う。パッシブと何が違うかというと

「カテゴリーIII航行の許可基準及び審査要領」によると

100ft未満でいかなる故障が発生しても安全に着陸できるものでなければならない。航空機乗組員に進入復行を行おうとさせるものであってはならない。

誤動作を防ぐハードオーバープロテクション(3系統で監視)、故障確率1/10億

などが求められている。

着陸が前提となっている。

CAT IIIcは現在の日本には無いので割愛するが、地上視程ゼロでもタキシングできる装置が開発されれば導入されるだろう。

また、CAT IIIが使える空港ならCAT I、CATIIが使えるわけではない。

広島空港や釧路空港など、地形の関係で電波高度計がうまく機能するような設備を設置できない空港ではCAT IIだけなかったりする。

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About KC
Pilot訓練生5年目。事業用操縦士・多発限定・計器飛行証明取得。

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