IF~Complete Base turn.とApproach開始高度の上限

今回は基礎旋回方式のIFからComplete base turnまでです。

Orangeさんからの質問です。
>アプローチの種類によって処理できる高度がどれくらいちがうのか教えて下さい。

とのことですが、基礎旋回方式におけるIFの高度(局直上での高度)を求めるために使うパラメーターは3つです。
①進出可能距離
②Complete Base turn高度
③Threshold elevation
が必用です。下図を参照下さい。

降下計画 処理高度

では、具体例で考えます。
①は10NM。チャート上のturn initiationです。
②は1500ftと仮定します。
③は簡易的にするために0 ftとします。

まず、前回のエントリでありました最大降下率による降下法で求めると、私の乗っていたBE58の運航規程上の降下率は1500fpmが最大値でした。
IAS140ktで降下するとしてTASは150ktです。分速に換算して2.5NM/minです。

式で書くと

IFの高度(局直上での高度)
={(最大降下率[fpm])×(進出可能距離-1[NM])÷(GS[NM/min])}+(最大降下率[fpm])×1[min]+(Complete base turn 高度)

={1500 ×(10-1[NM])÷2.5}+(1500×1)+1500
=5400+1500+1500
=8400ft

となります。

◆◆

式が長くなってますが分割して考えると
まず1項目
{(最大降下率[fpm])×(進出可能距離-1[NM])÷(GS[NM/min])}

の意味ですが、turn initiationまで何分かかり、その間に最大降下率でどれだけ降下できるかを示しています。
進出可能距離から1NMを引いているのはVOR等、無線局のサイレントコーンを考慮しているからです。

続いて2項目
(最大降下率[fpm])×1[min]
は、Base turn中に降下できる高度を計算しています。これは大体1min分になります。

最後に3項目
(Complete base turn 高度)
Complete base turn高度以上で入っていってもその後ファイナルで高度を処理出来ればアプローチは可能なのですが減速やコンフィギュレーションチェンジの時間を考えるとBase turn高度まで降下しておくのがいいです。AIMj631cにもありますように、中間進入区域の目的は降下ですからここで降下を完了しておくのがいいでしょう。

◆◆

計器飛行演習のp.134に書いてありますようにFinalでの高度処理も考える方法もありますが簡易的にはこれでいいと思います。

・ただ上限が8400ftの時に、MEAが9000ftや10000ftとかの時はどうするのでしょうか。
→減速して降下する時間を長くとるか、holding pattern内での降下しかありません。減速してから降下の場合、スポイラーのない訓練機ならGearとFlapを下げます。

・また、背風が強すぎる場合は全然高度が処理できずにBaseに到達してしまいますので早めの減速、あるいは“Request descend in holding pattern”の要求が必至です。

・豆知識テクニックとしてはGearを出して降下しておいて所望の高度(例えばComplete base turn高度)になったらPowerを変えずにGearだけ上げるとレベルオフパワーになってますので試してみて下さい。少なくともBE58では使えます。

◆◆

最大降下率による降下は以上です。

最近メールでの質問だけでなく応援のメッセージも頂けることもあり、大変ありがたく思っております。どちらも大きなモチベーションになっています。遅くなりましてもゆっくりですが返信していきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

Approachと降下計画 ENR~IF

フライトで最も重要なフェーズの一つである降下計画。
CRMで習った通り、Errorの40%はここで起きるので注意深く、綿密に計画しておくことが大切です。
実際、訓練でまず失敗するならここです。それが糧になるので頑張っていきましょう。

ただ、問題は降下計画のやり方について殆どどこにも載っていないことです。それは当然で、風などの気象条件や他機の状況などで変わってくるからです。
エアラインにはもしかしたらマニュアル的なものがあるのかもしれませんが書籍としては計器飛行演習くらいしか見たことがないです。

◆◆
計器飛行演習のP.130を参照すると
ここでは計器進入の飛行方法として次の5例を示して説明します。なお、これらは単一の方法で実施するものではなく、2つ又は3つの方法を組み合わせると共に各アプローチに最も適した方法を使用しなければなりません

とあるように、

典型例を知ってアプローチに合わせて自分で考えるという作業が必至となります。

 

◆◆
5つの典型例

1.基礎旋回(ベースターン)方式

2.ベースターンカット法

3.最大降下率による降下法又はステップダウン法

4.降下率一定法

5.降下角一定法

◆◆
以上の5パターンがあります。このブログで順次、私なりの計画の仕方を書いていきます。
今回は1.の基礎旋回がある場合についてです。

1.基礎旋回方式
まず、計器進入に際して高速計器進入方式と低速計器進入方式があることを知っておく必要があります。
IAF以降巡航速度で降下するものを高速計器進入方式
IAF以降1.4~1.5Vsの速度で飛行するもの(個人的にはフラップとギアが操作できる速度以下だと考えています。)を低速計器進入方式

と言います。
基礎旋回を行うアプローチにおいてはほぼ間違いなくIF(VORなどの局直上)からは低速計器進入方式です。
なぜなら、追い風などで高度を処理しきれないときに小型の訓練機ではスポイラーが無いのでGearとFlapを使い、降下率を大きくして対応することができるからです。それをVfe以上の巡航速度で入っていってしまうといわゆる「つんのめる」状態になります。

ですから、局に到着するときに何ktになっていないといけないのかはまず考えておく必要があります。
また、アプローチによって処理できる高度も違ってくるので高くとも何ft以下にいなくてはならないのかも予め計算しておく必要があります。

◆◆
基礎旋回があるアプローチを行う場合
①局直上で何ktになっているのか
②局直上で何ftになっているのか
◆◆

ここで、参考に私の目安としては局から7DMEの所で所望の高度になっているようにエンルートの降下を計画していました。
なぜ7DMEかと言うとDMEの斜距離の分を1.5NM、減速に3NM(1分)、APCHブリーフィングやチェックリストが追い付かなかった時のための余裕をもって合計7DMEを目安に降下していました。
もちろんその時々、場合によって効率を考えてどこまで巡航速度でいるかは変えていましたが一つ基準があるとどれくらい余裕が生まれるか予想できるので慌てることがありません。

使用されている航空機の性能によっていろいろ試してみて下さい。

 
計器飛行演習
keikihikoen

ILS進入中にGS停波どうする?

ILS進入中にLOC,GS(Glide Slope)が停波したらどうしますか?それぞれ答えて。
という口述問題はよく聞かれてます。
・LOC停波時は翼の友AP-71の通り、LOCのバックアップまで10秒間トラッキングHDGを維持して復旧しなければMissed APCHです。10秒間どれだけ降下するのかというとアプローチスピードにもよります。今の私の訓練機のアプローチスピードが120ktですので背風も考慮してGround Speed140kt、3°のパスで進入していると仮定したら10秒間で約120ft降下します。ILSの進入では対地500ftではstabilizeしていることが求められますのでそれに120ftを足して620ft以下でのNAVフラッグに対してはMissed APCHを行った方がいいと思われます。

◆◆
最近思ったのがGSの停波が厄介だということです。
・GS停波はLOC APCHが存在することからもGSに併設されているDMEとは独立して停波することが考えられます。
そこから考えられるのは2通りで

①GS、DME両方停波
この場合ILS APCH, LOC APCH両方成り立ちませんのでバックアップ時間6秒間待っても無理なら即Missed APCHだと思います。
対地高度で言うと上と同じ条件で6秒で約70ft降下するので570ft以下でこの場合はMissed APCHと考えます。
(※DMEのバックアップ10秒以内という規定もILSのDME”T-DME”は6秒でバックアップすると考えて。)

②GSのみ停波、DMEは作動している。
ILSのアプローチで1000ft地点でNAVフラッグが消えているのは確認しているはずなのでこの事象が起こるとすれば対地1000ft~500ft間と考えられます。ふと疑問に思ったのはそんなところででも計器進入方式を指定しないAPCHのクリアランスをもらっている場合ならばAIMj 634bの通りLOC APCHに変更して進入を続けられるか?ということです。

考慮したいのは3点
1.上と同様、対地500ftまでにはバックアップは作動完了。
2.MDH、VDP、MAPtの再確認もしたい。その時間を考慮する。
3.進入方式を変えたことを通報する時間も考慮する。”Cleared for APCH”でクリアランスをもらっていると仮定。「計器進入方式を通報することが望ましい。(AIMj 655)」(←アプローチクリアランスを発出する機関に言うのが望ましいので実際この場合にあてはまるかはグレー。)

今の訓練機のアプローチスピードで6秒間で降下するのは70ft、それで回復しない場合はさらに15秒以内にMDH、VDP、MAPtも確認するとすればさらに175ft降下、通報のATCに15秒で175ft降下、トータル約450ft降下するのでできれば対地950ftまでには判断したいところです。
つまり、対地950ft以下でNAVフラッグが出てしまったら進入を継続しないほうがいいと思います。ほぼ余裕はないです。

CRM的にも低高度でPM,PFがAPCHチャートを見直してるのも危険ですし、APCHクリアランスのところもグレーゾーンなので緊急事態でもない限りはMissed APCHするのが賢明だと思います。

大型機だとさらに降下率も大きいのでなおさらですね。

カンタス航空のいう所の”Later is better than never” = “遅れた方が帰らないよりまし” の精神で何かあったらMissed APCHです。

計器飛行証明


おかげさまで計器飛行の実技審査に合格することができました。
もちろん「審査は何かある」と言われる通り色々ありました。それに関しては後日のエントリで書きたいと思います。
しかしながら天気も良く、運も味方して何とかなりました。

ただ、やはり計器飛行の資格を取るのが目的ではなく実際の運航で使えなければ意味はありません。
最低気象条件をはじめ、知識の引き出しを開けるスピードも、引き出しの数もまだまだだなと感じるのでライセンスは最低限、これからも勉強していかないといけないなと思いました。

訓練としては一段落して1か月ほど自分の時間があるので色々興味あることを勉強してまたブログでシェアしていきたいと思います。

◆◆
さて、orangeさんから先日いただいた質問をご紹介します。

>計器審査の口述審査で教えて頂きたいところがあります。
>以下にまとめてみましたので、ぜひお願いいたします。
>・口述審査の時間
>・口述審査の質問数
45分間目安でしたが1時間半もやりました。最低気象条件を全部書いたので4種類の最低気象条件を(離陸は暫定も)スラスラ書けるようにしとけばよかったです。

>・もし分からないところがあった場合、どうしたらいいのか、その場で調べていいのか。
分からないことがあれば素直に分からないと言います。審査官は100%答えれることを期待して質問しているというより、どのラインまで知っているかを探るために質問している感じです。合格ラインを超えていればいいと思います。その場で調べていいのかは状況によると思います。私の場合はライセンス類以外持っていなかったので調べるということは出来ませんでした。

>・どの分野のどんなところを聞かれたのか、細かく、具体的に教えて下さい。
最低気象条件がほとんどです。
他には、FAF以降でWXミニマを下回った時の措置、計器飛行証明を取得するための要件(時間)、計器飛行証明はヘリでも使えるか?(←種類を指定されるので無理)、計器飛行をするために必要な要、APCHのフェーズ(到着~進入復行)ごとの障害物間隔、フライトプランの内容について、RNAVのPBNの詳細、RVSM、利用可能なQNHはどんな気圧の時?、ILS CAT2のRVR要件、ILS APCHとVOR APCHのそれぞれのサークリングの進入復行開始点はどうなるのか、等々派生的に色々聞かれました。

>・どの分野のどの部分を、集中的に突っ込まれて質問されたのか教えて下さい。
やはり最低気象条件です。とくに離陸の最低気象条件は新暫混合ですので注意です。

>・この分野のこの部分を集中的に勉強したらいいや、この本のここの部分はいいなどがありましたら、さら に教えて下さい。
やはり最低気象条件は最低限完璧にするべきです。集中的にまずやって下さい。翼の友IFRは非常に参考になりますのでWMのページを参照してみて下さい。
また「使える航空書籍」でご紹介している飛行方式設計入門もオススメです。保護空域が詳しく書いてあるからです。
保護空域についても一度目を通しておくと、副次的なメリットとしてNOTAMの理解が進みます。例えば障害物件が空港周辺にある時にVORのMDAが上がったのにILSのDAはなぜ上がらないか、ということもよく分かるようになります。

orangeさんも近々計器飛行証明の審査でしょうか。ご健闘お祈りしてます!

最低気象条件まとめ


計器審査の口述審査がありました。
口述審査の合格をいただいたものの手ごたえは非常に微妙な感じでした。このエントリは実機審査前に書いています。

枝葉が気になる私の悪いクセで精密セグメントのOASなど実運航で大事なところ以外の知識も習得したくなり、試験勉強の時間配分を間違えたと思います。(OASによるOCAの決定方法を知っておくのは大事ですがパイロットとしての幹は飛行方式設定基準だけではないです。翼の友AP-37あたりを参照。)

やはりIFRで最も基本で実運航で大事なのは最低気象条件です。

◆◆
まとめてみたので参考になればと思います。精密、非精密、サークリングなど進入方式ごとに分けてテキパキ答えられるようにしておくといいと思います。
翼の友WMページは完璧にしとくといいです。微妙なシチュエーションにも対応できると思います。
特にWM-35の表に関してはとてもよくまとまっているので非常に参考になります。

◆◆
最低気象条件
そもそも新基準(飛行方式設定基準)と暫定基準は混在しているのか。
1. T/O minima・・・新暫あり。(唯一混在。)
2. T/O ALTN minima・・・新暫関係なし。
3. ALTN minima・・・新暫関係なし。
4. LDG minima ・・・新暫関係なし。

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1.T/O minimaに関して
[暫定]
TKOF ALTN AP FILED・・・CEIL&VIS
OTHER・・・AVBL LDG MINIMA
ポイント:暫定基準のAVBL LDG MINIMAでは進入の方式に関わらず着陸の最低気象条件の決心高に相当するCEIL、着陸の最低気象条件に相当するVIS。(RVRではない

[新]
Multi-Engine ACFT with TKOF ALTN AP FILED・・・RVR/VIS
OTHER・・・AVBL LDG MINIMA
ポイント:新基準のAVBL LDG MINIMAでは
①CAT I 以上の進入方式はCAT IのRVR/VISのみ
②非精密は非精密の最低気象条件に等しいCEILとRVR/VIS
③周回進入は周回進入の最低気象条件に等しいCEILとVIS

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2.T/O ALTN minima
[新暫関係なし]
要件:2つ
(1)距離的要件
1発不作動時
・双発1時間以内
・3発以上の航空機にあっては2時間以内
に到着できる空港

(2)気象条件
①CAT I 以上の進入方式はその進入方式の最低気象条件に等しいVISのみ
②非精密は非精密の最低気象条件に等しいCEILとVIS
③周回進入は周回進入の最低気象条件に等しいCEILとVIS
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3.ALTN minima
[新暫関係なし]
要件:気象条件のみ
①CAT II 以上の進入方式はCAT Iの最低気象条件に等しいVISのみ
②CAT Iは非精密の最低気象条件に等しいCEIL&VIS
③非精密は非精密の最低気象条件のCEIL+200ftとVIS+1000m
④周回進入は周回進入の最低気象条件に等しいCEILとVIS ←T/O ALTN minimaと同じ

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4.LDG minima
[新暫関係なし]
要件:気象条件のみ、かつ、視程条件のみ
①RVR
②CMV:CAT I, 非精密の直線進入でRVRが使用できない時のみ使用。
③VIS:周回進入

着陸の気象条件を判断するタイミング
3か所
①IAF(計器進入開始前)
②FAF、OM、AGL1000ft、特に認められた地点のどれか。FAFがあればFAF、OMがあればOM、いずれもなければAGL1000ft。
③DA
ポイント:FAF通過後に最低気象条件に等しいRVR/VISを下回っても進入限界までは進入できる。そこでAPCHライトなどが視認できればもちろん着陸を試みていい。
ただ、最低気象条件の判断場所としてFAFがあればFAFで判断しないといけないので、どんなに長いFinalコース(例えば山形のILSなど)であってもFAFでダメならダメ。だからそういったところではAGL1000ftで判断する旨をブリーフィングしておくといいと思います。「FAFで判断すること」などのCompany minimaがなければ。
(ENR1.5-17)

追記:離陸後400ftに上昇するまでは旋回しないのはなぜ?

前に離陸後400ftに上昇するまでは旋回しないのはなぜ?というエントリを書きましたがその追記です。

最近私が1番力を入れて勉強しているのが飛行方式設定基準なのですがそのSIDのページにとても興味深いことが書いてありました。
※参照は使える航空書籍でもご紹介した飛行方式設計入門です。

V-2ページによりますと、
SIDの起点は滑走路離陸末端(DER:Departure End of Runway)です。(中略)上昇パスはDER直上5m(16ft)の高さから始まるものとします。しかし上記はむしろ名目上の話で(中略)DER上空通過以前に旋回を開始することも珍しくなく、このような飛行も保護する必要があるからです。上記のような事実を勘案するため、またDER手前に於いて旋回を保護するため旋回を行うような出発方式の場合、保護空域は滑走路の起点(離陸滑走開始点)から600mの地点にて開始されます。逆に言うと「滑走路の起点から600mの間において最低旋回高である120m(394ft)(DER標高上の高さ)に航空機が達して旋回を開始することはない」と仮定しているといえます
と記述されています。

つまり約400ftから保護空域は考えられているというわけです。

400ftまでは旋回しないというのはVFRの初期訓練からもやっていたことなのでSIDの保護空域の話が関わってくるかどうかというと微妙なとこなのですが、参考までに。

 

 

50:1は何度?勾配と百分率。

IFRの勉強をしはじめてからややこしいなあと思うのが勾配の表示方法です。
今までもPAPIの角度が3度(°)なのに円錐表面が50:1という表示方法であることに何でだろうと若干は思っていました。

PAPIの角度3度は5%で20:1
また、円錐表面は50:1 (=1/50=0.02=2%)←ちなみに1.1°です。
だからPAPIの下限は2.42度だからone whiteまで安全は担保できるでしょ。

というのは分かります。
ただ、なんというか理屈は同じなんですが表現を百分率なのか勾配なのか、統一すれば分かりやすいのにと思ってしまいます。

個人的には百分率の方が足し引きしやすいのでいいのかなと思います。
実際飛行方式設定基準の進入出発方式は%で表示されているようですし。

◆◆
ただ、勾配の方が暗記はしやすくて
例えばMCA(Minimum Crossing Altitude)の設定は
0-500ft       40:1
5000ft-10000ft   50:1
10000ft以上     60:1
というように都合よく40,50,60という数字が並んでいます。
これが2.5%, 2%,1.7%だったら覚えにくいですね。

◆◆
しかし実際使うのは勾配より百分率です。
例えばILS中はGS(対地速度)を見てGS×5の降下率で降下しています。
というのも3°の百分率が5%でこれに100を掛けた値にGSを掛けると目安の降下率だからです。

5%×100=5 GS×5=3°のPATHの降下率。

対照表はこちら(概算値)
2°=3%
3°=5%
4°=7%
5°=9%

例えば4°パスで降りたければGS×7
をすればいい、というものです。AIMjのルールオブサムにも載っているので参照してください。

これはパイロットはみんな覚えていると思います。

応用すると、レーダーベクター中も降下計画を上手くできます。
例えば降下中、予測経路の長さが残り25NMだから3°PATHで降下するなら25×3で7500ft降下できます。
その時のGSが180ktならば3NM/minなので約8分と少し。
GSに5をかけて180×5=900ft/minで降下するとすれば900[ft/min]×8[min]で、7200ft降下できる。あ、間に合わない。
「1000ft/minにして30秒レベルオフの時間を設けて減速します。」
といった風に降下計画を1分毎くらいに修正しています。

ライン機に比べて訓練機は遅いので渋滞しないよう、なるべく高速で降下したいけどフラップ、ギアを下せる速度まで減速区間を設けなくてはならず、高度が処理しきれなければつんのめることになります。
そのさじ加減が難しさであり面白さです。

そんなことを暗算しながら前方のCBもよけつつARCを描いて飛ぶ、なんてこともします。
「パイロットは職人で地味な仕事だから」という先輩の言葉がすこし身に染みてきた今日この頃です。

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